はじめに
「FIRE(経済的自立と早期リタイア)」という言葉が広く知られるようになりました。
しかし完全リタイアするファットFIREを実現するには、莫大な資産が必要です。
そこで注目したいのが、サイドFIRE。
資産収入をベースにしつつ、必要最小限の労働を続けることで、ハードルを下げながらも「自由度の高い生活」を送ることができます。
1. サイドFIREとファットFIREの違い
- ファットFIRE:完全に働かず、資産収入だけで生活する
→ 数億円単位の資産が必要で現実的にはハードルが高い - サイドFIRE:資産収入+軽めの労働で生活を支える
→ 必要な資産額が少なく、より多くの人が目指しやすい
👉 サイドFIREは「完全リタイア」よりも実現可能性が高いのが魅力です。
2. バリスタFIREの注意点
サイドFIREの一形態として知られる「バリスタFIRE(アルバイトで補填するスタイル)」があります。
ただし時給が低くなりがちなので、資産が少ない段階では生活が不安定になりやすいデメリットも。
👉 収入の安定を考えるなら「アルバイト」より「正社員サイドFIRE」の方が安心感があります。
3. 正社員でできるサイドFIRE的な働き方
サイドFIREは必ずしもアルバイトや独立だけではありません。
正社員のままでも、工夫次第で「ゆるく生きる」ことは可能です。
- 昇進はあえて目指さない(責任やストレスを増やさない)
- 残業や休日出勤を減らす
- あくまでリーダーではなく「サポート役」に徹する
👉 仕事の手を抜くわけではなく、しっかりやることはやりつつ、自分の時間を大切にする。
そんなスタンスを持つだけでも、ライフワークバランスは大きく改善します。
4. 起業や副業で理想のサイドFIREを
もちろん、自分で起業や副業をして収入を得るのも「理想のサイドFIRE」です。
- フリーランスとして働く
- 小さなビジネスを持つ
- ブログや投資など仕組み収入を作る
ただし、誰もが簡単に起業できるわけではないのも現実。
だからこそ「正社員サイドFIRE」という選択肢も有効です。
5. サラリーマンのサイドFIRE実例
私自身もサラリーマンを続けながら「サイドFIRE的な働き方」を心がけています。
- 有休はしっかり使う(ただし早めに申請して迷惑をかけない)
- 無理に昇進を狙わず、心穏やかに仕事を続ける
- 人生を楽しむ時間を意識的に増やす
👉 これだけでも、1度きりの人生を楽しく過ごすゆるFIREライフは実現可能です。
6. FIREスタイルの比較表
スタイル | 特徴 | 必要資産額の目安 | メリット | デメリット |
---|---|---|---|---|
ファットFIRE | 完全リタイア。資産収入のみで生活 | 数億円規模 | 完全自由、働かなくてよい | 実現難易度が非常に高い |
サイドFIRE | 資産収入+軽めの労働 | 数千万円規模 | ハードルが低く現実的、生活安定 | 労働を完全に手放せない |
バリスタFIRE | 資産収入+アルバイト | 数千万円規模 | 働く時間を調整しやすい | 収入が低く不安定、福利厚生なし |
👉 このように比較すると、サイドFIRE(正社員型) は「資産規模も現実的で、生活の安定性も高い」ため、多くの人にとって現実的な選択肢となりやすいです。
7. 資産を毎月10万円取り崩した場合のシュミュレーション
生活費として月10万円(年間120万円)を資産から取り崩すとしてシミュレーションを行いました。
残りの必要な金額は労働で賄うとします。10~15万程度稼げば十分なので、正社員で働いていればゆるく働いても稼げる金額です。
今回のグラフは、
- 年利(リターン):4%
- 初期資産:2,000万、3,000万、4,000万、5,000万、6,000万
- 取り崩し額:毎年120万円(=月10万円)
という条件でシミュレーションしています 👍
👉 想定しているのは、株式+債券を組み合わせた「インデックス投資での平均的なリターン(4%)」です。
年利4%で運用しながら、毎年120万円を取り崩す条件です。
結果は、以下の通り。
- 初期資産2,000万円:28年ほどで資産が尽きる可能性あり
- 初期資産3,000万円:資産は横ばい
- 初期資産4,000万円、5,000万円:30年後も資産が残りやすい
- 初期資産6,000万円:資産は取り崩しながらもむしろ増えていく傾向
👉 生活費を抑えることで、必要な資産額は大きく下がり、4,000万円前後でもサイドFIREは十分に現実的になります。

まとめ
- ファットFIREは大資産が必要だが、サイドFIREなら現実的に可能
- バリスタFIREは収入が低くなりがちで注意が必要
- 正社員でも「昇進しない」「残業を減らす」などでサイドFIRE的に働ける
- 起業や副業ができれば理想のサイドFIREに近づく
- 自分に合ったFIREスタイルを選び、バランスのいいライフワークを目指そう
👉 完全リタイアを目指さなくてもいい。
サイドFIREでゆるく生きることこそ、多くの人にとって現実的で幸福度の高い選択肢です。


コメント