目次
1. 債券とは?
債券とは、国や企業が資金を調達するために発行する借用証書のことです。
投資家が債券を買う=発行体(国や企業)にお金を貸す、という仕組みになります。
- 国債:国が発行する(安全性が高い)
- 社債:企業が発行する(リスクはあるが利回りが高い場合も)
- 地方債:自治体が発行する
投資家は、債券を保有することで 利息(クーポン) を受け取り、満期時に元本が返ってきます。
2. 金利と債券価格の関係
債券を理解するうえで最も重要なのは、金利と債券価格が逆の動きをするということです。
(1) 金利が上がると債券価格は下がる
- 新しく発行される債券の利率が高くなる
- 以前の低利回り債券は魅力が下がる → そのため市場価格が下落する
(2) 金利が下がると債券価格は上がる
- 新しい債券の利率が低くなる
- 過去の高利回り債券の価値が上がる → 市場価格が上昇する
👉 「金利と債券価格はシーソーの関係」と覚えるとわかりやすいです。
3. 債券の種類と利回りの特徴
- 短期債(1年未満):利回りは低いが、価格変動も小さい
- 中期債(2〜10年):リスクとリターンのバランス型
- 長期債(20〜30年):利回りは高いが、価格変動リスクも大きい
また、発行体によってリスク水準が異なります:
- 国債 → 信用リスクがほぼゼロ(デフォルトしにくい)
- 社債 → 発行企業の経営状況に左右される
- ハイイールド債 → 利回りは高いが、信用リスクも高い
4. なぜ国債は「安定資産」と呼ばれるのか?
- 信用度の高い発行体(国)が保証 → 信用リスクが低い
- 利息が定期的に支払われる → キャッシュフローの安定
- 株式に比べて値動きが小さい → 分散投資に向く
- 満期まで持ち続ければ、発行時の条件通り 元本+利息 が得られる →ほぼ元本割れ無し
ただし「安定資産=必ず安全」ではなく、金利や信用リスクによる変動も理解しておく必要があります。
5. 金利上昇局面で債券に投資するときの注意点
近年のように金利が上昇する局面では、債券投資に特有のリスクが顕在化します。
(1) 債券価格が下落する
金利が上がると、既存の債券価格は下がります。
特に長期債ほど価格変動が大きいため、含み損を抱える可能性があります。
(2) 満期保有なら問題なし
途中で売却せず満期まで持ち続ければ、発行時の条件通り 元本+利息 が得られます。
👉 「途中売却するかどうか」でリスクが大きく変わります。
(3) 再投資リスクと機会損失
- 金利上昇後に新発債を買えば、より高い利回りを得られる
- 逆に金利が上昇する前に長期債を買ってしまうと「今はもっと高い利回りがあるのに」となる
6. まとめ
- 債券とは、国や企業にお金を貸す仕組みで、利息収入を得られる金融商品
- 金利と債券価格は逆の関係にあり、シーソーのように動く
- 安定資産と呼ばれるが、金利上昇局面では価格下落リスクに注意
- 満期まで保有するか、分散してリスクを抑えるのがポイント
👉 投資初心者はまず「仕組みを理解すること」から。
その上で、インデックス投資など株式と組み合わせて、安定と成長を両立するポートフォリオを組むのが賢い戦略です。
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