はじめに
「もし自分が亡くなったら、妻や子どもはどうやって生活するのだろう?」
家族を持つ人なら、一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
そんな不安に応えるのが「遺族年金」という公的制度です。
本記事では 「誰が」「いくら」「どんな条件で」受け取れるのか を、初心者向けにやさしく解説していきます。
遺族年金の全体像
遺族年金は、大きく分けて次の2つで成り立っています。
- 遺族基礎年金(国民年金)
- 遺族厚生年金(厚生年金)
自営業の方は「基礎年金のみ」、会社員や公務員は「基礎+厚生」の2本立てです。

- 2階:遺族厚生年金
- 1階:遺族基礎年金
遺族基礎年金とは?
遺族基礎年金は、国民年金に加入していた人が亡くなったときに支給されます。
対象は「子どものいる配偶者」または「子ども本人」です。
金額(年額)

※「保険BOOK」より引用
例:妻+子2人の場合
→83万1700円+23万9,300円+23万9,300円 = 131万300円/年(=月11万円いかないくらい)
遺族厚生年金とは?
遺族厚生年金は、厚生年金に加入していた人が亡くなったときに支給されます。
つまり、会社員や公務員の家庭が対象です。
金額は「亡くなった人の給料や勤続年数」に応じて変わります。
ざっくり言えば、**働いていた収入の一部(老齢厚生年金の4分の3)**が上乗せされるイメージです。

厚生年金に加入していた期間が25年(300ヶ月)の場合の、標準報酬月額別の支給目安は下の表のとおりです。

※「保険BOOK」より引用
誰が受け取れるのか?
遺族年金を受け取れる人は決まっています。
- 妻と18歳未満の子ども
- 子どものみ(両親がいない場合)
- 夫(55歳以上で妻が亡くなった場合など条件つき)
👉 基本的には「妻と子どもが中心」と覚えておけばOKです。
支給が終了する条件
遺族年金はずっと受け取れるとは限りません。
- 子どもが18歳になった年度末で「遺族基礎年金」は終了
- 配偶者が再婚すると受給権を失うことがある
- 遺族厚生年金は、妻が生涯受給できるケースもあり
金額シミュレーション(具体例)
では、実際にどのくらいの金額になるのかを見てみましょう。
ケース:夫(標準報酬月額30万円・加入25年【300カ月】)、妻、子2人
項目 | 年額 | 月額換算 |
---|---|---|
遺族基礎年金 | 約131万300円 | 約11万円 |
遺族厚生年金 | 約36万9968円 | 約3万円 |
合計 | 約168万268円 | 約14万円 |

👉 家計の支出が「月25〜30万円」かかる家庭では、不足してしまうことが分かります。 でも、不足分が把握できれば必要な保険料も分かりますので、無駄に保険をかけすぎることもなくなりますね!!
まとめ
- 遺族年金は「遺族基礎年金+遺族厚生年金」で成り立っている
- 子どもの有無や年齢によって金額は大きく変わる
- 公的な仕組みなので「ゼロではない安心感」が得られる
- ただし生活費をすべてカバーするのは難しいケースも多い
万が一のときに家族を守るためには、遺族年金があること、そして仕組みを知っておくことが重要となります。



遺族年金は個別のケースによって金額が変わってきます。みなさんの状況に応じて計算してみてくださいね!!




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