はじめに:金価格が急騰しているからといって、飛びつく必要はない
最近、金の価格が上がってきています。
株価と同様に注目を集めており、「今買っておいた方がいいかも…」という声も多いですね。
しかし、資産5000万円以上の準富裕層に達していない人にとって、金を主要な投資対象にするのは得策とは言えません。
この記事では「なぜそう考えるか」「どんなリスクがあるか」「どう使うべきか」を冷静に解説します。
① 金価格が上がっているけど、それは“今の現象”に過ぎない
金価格上昇の背景には、以下のような要因があります:
- 中国政府などが金を買い集めている動き
 - 世界的な地政学リスク(戦争・不安定な国際情勢など)
 - 通貨不安・インフレ期待
 
これらの要素が、金を「安全資産」の代替として選ばせる要因になっています。
ただし、こうした要因だけで価格がずっと上がる保証はありません。
むしろ、金は「価格変動の激しい資産」でもあります。たとえば上にも下にも30%くらい動くことを覚悟しておくべきです。
つまり、今の価格は高値掴みになる可能性があるということを頭に入れておきましょう。
② 資産5000万円未満なら金を主体にするのはリスクが高い理由
なぜ「準富裕層でないなら金はいらない」と言えるか。理由は主に以下の通りです。
| 理由 | 内容 | 
|---|---|
| 成長力が劣る可能性 | 他の投資(株式・不動産・債券など)の方がリターンを見込みやすい | 
| ボラティリティが高い | 金は上下変動の幅が大きく、価格調整リスクが高い | 
| キャッシュフローが生まれにくい | 株なら配当、不動産なら賃料など“収入”に繋がる資産が望ましい | 
ですから、資産形成段階の人にとっては、金はあくまで分散手段の一つとして、ポートフォリオの5〜10%程度に抑える方が無難です。
③ 金を買うならこう使う:分散と抑制が鍵
もし金を組み入れるなら、以下のような使い方が現実的です:
- 割合を限定する(全体の5〜10%以内)
 - 買うタイミングを分散する(ドルコスト平均法など)
 - 長期保有を前提にする
 - 流動性・売却コストを確認しておく
 
こうすることで、金の価格変動のリスクを抑えつつ、分散効果を得ることができます。
④ 冷静さを失わないことが、投資で最も重要な武器
価格が上がっていると、人間の感情は動揺しがちです。
「乗り遅れるな」などの焦りが判断を狂わせることも多い。
だからこそ、自分の資産規模・目的・リスク許容度を把握し、冷静に判断する力が大切です。
今の金の高騰を見て飛びつくのではなく、長期の視点で“必要なら少しだけ持つ”というスタンスを持ちましょう。
結論:5000万円未満なら、金より成長資産を重視すべし
- 最近の金高騰は現象であって常態ではない
 - 金はボラティリティが高い資産。主軸に据えるのは危険
 - 分散として5〜10%程度に抑えるのが現実的
 - 成長資産(株式・インデックス投資など)を主軸に据えるべき
 
もし資産5000万円を超えるような段階になったら、金を「バランサー」として使うことも検討していいでしょう。
でも、今は“飛びつかない勇気”が最も賢い選択かもしれません。



			
			
			
			
			
			
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