資産運用を考える上で知っておきたいのが「72の法則」だ。
これは、投資でどれくらいの期間で資産が2倍になるかを簡単に計算するための法則。
具体的には、72を運用利回り(%)で割った数字が、資産が2倍になる年数になるというものだ。
例えば、年利6%で運用した場合、72 ÷ 6 = 12年で資産が2倍になる計算だ。
これは単純な計算だけど、長期での資産形成においてかなり重要なポイントになる。
【1. 72の法則とは?】
- 計算式:72 ÷ 年利(%) = 資産が2倍になる年数
- 具体例:
- 年利4%の場合:72 ÷ 4 = 18年で2倍
- 年利6%の場合:72 ÷ 6 = 12年で2倍
- 年利8%の場合:72 ÷ 8 = 9年で2倍
例えば、20歳で100万円を年利6%で運用した場合、一切追加投資をしないで、「32歳で200万円」、「44歳で400万円」になる。
これが複利の力であり、「72の法則」と呼ばれる考え方だ。
【2. 実際のケーススタディ】
例えば、Aさん(25歳・工場勤務・手取り18万)の場合を考えてみる。
- 初期投資:10万円
- 月々の積立:2万円
- 年利:6%
これを30年間続けると…
- 10年後:約350万円
- 20年後:約1,000万円
- 30年後:約2,000万円
たった月2万円の積立でも、長期で見ると大きな金額になる。
今25歳だから、この積み立てを続けていけば55歳ではかなりの高い確率で資産2000万を達成することができるだろう。
また多くの場合は、今よりは少しづつでも給料は上がっていくはずである。
そのため時間がたつにつれて、投資額の負担割合い減っていく。
余裕があれば追加投資すればいいし、このままでよければ後半はお金を使うフェーズに入って行く。
これが「時間を味方にする」投資の強みだ。
【3. なぜ若いうちに始めるべきか】
- 時間の力:複利の効果は時間が経つほど大きくなる。若いうちに始めることで、その恩恵を最大限に受けられる。
- リスク分散がしやすい:長期投資では、一時的な価格変動の影響が小さくなる。
- ライフスタイルの安定:将来の収入に左右されず、安心した生活ができるようになる。
例えば先ほどのAさんが、40歳から同じように投資を始めようと思った場合を考えよう。
同じ55歳で2,000万円貯めようと思うと、月々7万円くらい積み立てないといけない。
運用期間が15年と半分になったが、積み立てる金額は3倍以上にしないと追いつけない。
「時間」の穴埋めをするのはスーパーハードだと、よく分かる。
【4. 具体的な投資の始め方】
- インデックス投資:低コストで分散投資が可能。特にeMAXIS Slimシリーズや楽天・全米株式インデックスファンドが人気。
- 新NISA:非課税枠を活用して、税金を抑えながら資産形成。
- 企業型DCやiDeCo:将来の年金を作る方法として活用。
【5. 注意点】
- 利回りは変動する:必ずしも安定した利回りが得られるわけではない。ある年は+の20%、次の年は-10%、なんて時はザラにある。毎年安定して利回りが得られると勘違いしてはいけない。
- 元本割れのリスク:投資にはリスクがあることを理解しておく。しかし、投資においての「リスク」は投資のブレ幅のことであり、必ずしも危険なことだけを言っているわけではない。大きく増えるときもあるし大きく減ることもあると理解しておかなければならない。
- コストを意識:一番気を付けないといけないのが、信託報酬などの手数料である。投資の成否を決めるのは、手数料の高さであると言ってもいい。俺的に一番気を付けて欲しいポイントだ。
【まとめ】
20代の今だからこそ得られるアドバンテージがそこにはある。
今から投資を始めることは、将来の経済的な自由への大きな第一歩。
時間を味方にするためにも、まずは少額からでもスタートすることが大切だ。
これが将来の自分への大きなプレゼントになる。



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