MMFとは?かんたんに言うと…
MMF(Money Management Fund)は、債券などの安定した資産を中心に運用される投資信託の一種です。元本保証はないものの、価格変動が非常に小さく、安全性を重視した運用がされているため「普通預金よりちょっと利回りがよい安全資産」として使われます。
主に、短期国債・高格付けの社債・コマーシャルペーパー(CP)といった低リスクな商品に投資するのが特徴です。
銀行に預けるだけでは利息がほぼつかない今の時代、MMFは「少しでもお金を効率よく運用したい」という人にとって、低リスクな選択肢として注目されています。
MMFの具体的な仕組み
MMFの運用対象は、以下のような信用力の高い債券や短期金融商品です。
- 国債(日本国債・米国債など)
- 地方債
- 社債(格付けの高い企業)
- 短期金融商品(CD、CPなど)
運用期間は数ヶ月〜1年程度と短く、利子や債券価格の変動が少ないため、価格が安定しやすいという特徴があります。
✅ MMFのメリット3選
① 高い安全性
MMFは、安全性が高い債券のみを投資対象としています。
そのため、リスクを極力抑えた資産運用が可能です。
元本保証はありませんが、実際には元本割れを起こすケースは非常にまれです。
② 流動性が高い(いつでも換金できる)
株式や一部の投資信託と違い、MMFはいつでも換金が可能です。
緊急時の資金に備えておきたいときにも便利です。
③ 普通預金より高い利回り
金利が低い今の日本では、普通預金の金利は0.01%程度ですが、
MMFはその数十倍の利回りが期待できる場合があります。
⚠ MMFのデメリットと注意点
- 元本保証ではない:リスクは低いが、完全にゼロではない。
- 大きな利益は期待できない:利回りは預金より高いが、インフレには弱い。
- 一部取り扱い停止中(2024年現在):日本では個人向けMMFの新規販売を停止している金融機関もあります。
そのため、日本の個人投資家にとっては、MMFよりも米国MMF(米ドル建て)の情報の方が注目されているケースが増えています。
💡 投資の主軸にはならないMMF。でも知っておくべき理由
ここで重要なのは、「MMFは若い世代が資産形成を目的にする投資の“主役”ではない」ということ。
20代、30代のうちは資産を大きく育てる時期。インフレを上回るリターンを得るためには、株式インデックスファンド(特に外国株式)への長期投資が最も合理的な戦略です。
実際、私自身も【外国株式100%】で運用していますし、15年以上の長期投資において株式がマイナスになるケースは歴史的にほとんどないというデータもあります。
🧓 MMFの使いどころは「資産を取り崩すとき」
ではMMFがまったく不要かというと、そうではありません。
MMFが本領を発揮するのは「資産を守る・取り崩す」フェーズです。
たとえば、企業型DCやiDeCoなどの拠出年金制度において、60歳を迎えたとき、いきなり全部を現金化するのではなく、段階的に取り崩していく人が多いですよね。
その「取り崩し用の一時待機資産」としてMMFは非常に有効です。株式市場が荒れているときでも、一時的にMMFに資産を置いて、様子を見ながら引き出すといった使い方ができます。
🧠 若いうちは「外国株式100%運用」でOK!
この記事を読んで「じゃあMMFも買っておこうかな」と思った方。
ちょっと待ってください。
20代〜40代の方で、資産形成期にいる方は、「外国株式インデックスファンド100%で運用する」方が圧倒的に効率的です。
リスクを取って増やす時期に、安定資産に逃げすぎるのはもったいない。
MMFの知識は持っておいて損はありませんが、「使うのは60歳前後からでいい」と考えておけばOKです

✅ まとめ:MMFは「守るための資産」
- MMFは低リスク・低リターンの資産で、元本保証はないが安定している
- 若い時期の資産形成には向いていないが、知っておく価値はある
- 拠出年金などの取り崩し時期に“待機資産”として活用するのがベスト
- 投資の主軸はあくまで株式(特に外国株インデックス)で
💬 最後に:20代のあなたへ伝えたいこと
「リスクを取るのが怖い」「暴落が心配」という声はよく聞きます。
でも、その“怖さ”は、知識で軽減できます。
MMFを含めた投資の選択肢を知っておくことで、将来の資産運用に自信を持てるようになります。
今はまだ使わなくても、「こういう商品もあるんだな」と頭の片隅に置いておいてください。
そして、今のあなたはまず、しっかり「攻める」投資を。
未来のあなたのために、「今」リスクをとる価値は十分あります。

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